横浜トリエンナーレ2008レビュー

行ってきました、横浜。
メインの3会場を巡って、感じたことは、「観客を巻き込んだアート」が増えているなぁと。空間に来るだろう「鑑賞者」を想定したセッティングに印象を受けました。鏡や光などは、新たなものの加算が生じて、見え方が無限に存在する。つまり作品は常に流動的になる、とそんな感じでしょうか。
■あ=ら=わ=れ(ケリス・ウィン・エヴァンスとスロビング・グリストル)

※他にも鏡作品やら(これはミケランジェロ・ビストレット 作品名メモ忘れ・・)


以下、一番好きだったアーティストを紹介します。
■存在しない時間と存在する時間(パク・シュウン・チュエン)

和訳:存在しない時間
フィルムの中では、1秒は24のフレームから構成される。それぞれのフレームは一つの写真である。しかしフィルムの1秒では、24のフレームを見ているのではない。フレームの間に存在する空白部分(黒い枠)も見ている。
光は見えるが、闇は見えない。
私はフィルムからこの空白部分を切り取り、つなぎ合わせて別の『フィルム』を作り上げた。(以下省略、展示文より)

みえないものを形にする作業って、こういう風にも出来るんだ!
と純粋に感動しました。その着目点に。短いフィルムが『存在しない』時間のフィルムです。

さらに、パク氏は、壁作品で以下のようなものも展示してます。

人の一生を、歴史の年表のように仕立て上げた作品。
人の「生の線」は、それは始めと終わりで結ぶものではなく、薄い線の上に、濃い部分をのせる手法。「見える」部分があって、その前も終わりも、見えないだけで在るんだぜ と囁かれている気がしました。

トリエンナーレは11月30日まで!
一度買うと2度美味しいです(2回イケます)。お勧め!

トリエンナーレHP:http://yokohamatriennale.jp/2008/ja/
パク氏:http://yokohamatriennale.jp/2008/ja/artist/pak/